事業部の強み・想い(教務・進路)

「幸せの基準」を、自分で決められる人を育てたい

テストを売るためではなく、その先の価値をつくるために

私は教育関連の仕事に携わって40年以上になります。高校入試の模試をはじめ、教育ソフトなど、その時代ごとにさまざまな教育サービスに関わってきました。2015年にリヴィジョンに入社してからも、教育を取り巻く環境がこれからどう変わるのか、その中で私たちはどのような価値を提供できるのかを、社内で継続的に考えてきました。

少子化によって子どもの数が減っていくことは、以前から分かっていました。その環境の中でも価値を提供し続ける会社であるために必要なものは何か。そこでたどり着いたのが、「生徒と直接つながれる接点を持つこと」と「データを持つこと」でした。

そこで一つの可能性として考えたのが、テスト事業です。単にテストを販売することが目的ではありません。学校を通じて生徒と接点を持ち、そこで得られる情報やデータを蓄積し、それを次の教育サービスに生かしていく。そうした構想から、いまの教務・進路(シンクアンドクエスト事業部)の事業が始まりました。

現在、神奈川県の公立中学校を中心に事業を展開し、毎年数万人規模の生徒の学習に関するデータが蓄積されています。これまでの取り組みを通じて学校とのネットワークも広がりました。今は、蓄積してきたものを次の教育にどう生かすかを考える段階に入っています。

専務取締役 庄司 正義

教務・進路 領域
専務取締役 
庄司 正義

「何点取ったか」から、「何ができるようになったか」へ

これから大きく変わっていくものの一つが、子どもたちの学力をどう捉えるかという考え方です。

これまでテストというと、どうしても点数や順位といった分かりやすい数字が中心でした。しかし、本来大切なのは他の人と比べて何番目なのかだけではありません。その子が何を理解できていて、どこでつまずき、次に何を身につければよいのかを捉えることだと思います。

現在の学習指導要領でも、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」という3つの観点から子どもの力を捉える考え方が導入されています。今後は学力観や評価のあり方がさらに変化し、一人ひとりの成長をより細かく捉え、それを本人へフィードバックしていくことが重要になっていくと考えています。

その変化を見据えて、現在開発しているのが観点別の絶対評価を取り入れた新しいテスト「スタディ・スキャン」です。

例えば同じ70点という結果でも、できている部分とできていない部分は一人ひとり違います。基本的な知識につまずいているのか、知識は身についているけれど応用に課題があるのか。それを問題ごとに細かく分析し、生徒にも先生にもフィードバックできる仕組みを目指しています。

さらに将来的には、結果を返して終わりではなく、「ここにつまずいているなら、次はこの学習をしてみよう」というところまでつなぎたいと考えています。テストを受ける、結果を見る、次の学びに生かす。そのサイクルが自然に回るところまで実現できれば、テストの意味も大きく変わるのではないでしょうか。

誰かとの比較だけではなく、自分が昨日より何をできるようになったのかを見る。そうした評価が、一人ひとりの「らしさ」を生かした教育にもつながっていくと思います。

学校選びも、「見える数値」から「自分軸」へ

変化しているのは学力の評価だけではありません。受験生や保護者による学校の選び方も、この数年で大きく変わってきたと感じています。

もちろん合格可能性や進学実績は、今も学校を選ぶ大切な基準です。ただ、それだけではなく、「わが子に合っているか」「どんな雰囲気の学校なのか」「この学校なら自分らしく過ごせるか」といったことを重視する方が増えてきました。

中学受験に関して検索される言葉を見ると、以前は「進学」などが目立っていた一方、近年では「雰囲気」「明るい」といった学校生活そのものに関わる言葉への関心が高まっているというデータがあります。学校選びが、他者との比較から「自分やわが家にとって何が大切なのか」という自分軸へ、少しずつ移っているのだと思います。

現在開発を進めている「School Engagement AI」も、そうした変化から生まれています。

学校のホームページやパンフレットには多くの情報がありますが、一人ひとりが知りたいことをすべて掲載することはできません。そこで各学校からご提供いただいた情報や、必要に応じて生徒の声なども取り込み、受験生や保護者が自分の知りたいことを対話形式で尋ねられる仕組みをつくっています。

受験生にとっては、自分に合う学校をより深く知るための手段になる。学校にとっては、自校の価値や魅力をきちんと理解した上で志望してもらう機会になる。

将来的には、受験生だけでなく在校生、保護者、教職員、卒業生など、学校に関わるさまざまな方との関係づくりにも広げていける可能性があります。

AIの時代だからこそ、「最大の教育環境は人」

AIをはじめとするテクノロジーは、これからさらに速いスピードで進化していくでしょう。教育もその変化と無関係ではいられません。

ただ、私は教育というものは、何か新しい技術が登場したから翌年すぐに結果が出るようなものではないと思っています。今取り組んでいることが、5年後、10年後に子どもたちの成長として表れることもあります。

だからこそ、新しい技術を積極的に取り入れながらも、「未来のために、今何を子どもたちや先生方へ提供するべきなのか」を常に考える必要があります。

そして、どれほどAIやICTが発達しても、最大の教育環境は人だと私は思っています。

生徒にとっては先生であり、同級生であり、先輩や後輩です。誰と出会い、どんな言葉を交わし、どんな経験を一緒にするか。学校という場所の大きな価値は、そうした人と人との関わりにあります。

私たちがテストやデータ、AIを使うのも、人に代わるものをつくりたいからではありません。先生がより一人ひとりの生徒を理解できるようにすること。生徒や保護者が、自分に合った学校を理解できるようにすること。人と人とのより良い関係をつくるために、テクノロジーを生かしたいと考えています。

最終的に私たちがお手伝いしたいのは、一人ひとりが「自分にとっての幸せとは何か」を自分で決められるようになることです。周囲との比較や、誰かが決めた価値基準だけで自分の道を選ぶのではなく、自分自身で考え、選択できる人を育てていく。そのための環境を学校と一緒につくっていきたいと思っています。

未来をつくるのは、いつの時代も今を生きている人たちです。

だからこそ、今学校にいる先生方、生徒の皆さん、保護者の皆さんに、私たちが持っている最大の価値を提供する。それを一つひとつ積み重ねていくことが、次の教育、そして次の社会をつくることにつながると考えています。

その他のサービス・事業


経営・ブランディング 〉  広報・マーケティング 〉  人事・採用 〉  教務・進路 〉

CONTACT

/ お問い合わせ

当社に対するご質問・ご相談、お問い合わせはこちらから